Acousphere Live 2016.10.11 吉祥寺Star Pine's Cafe

2016年10月11日(火曜) 吉祥寺スターパインズカフェにてスペシャルライブイベント「Acousphere with Friends」を開催します! 
Acousphere Recordに所属するアーティストが一同に集うライブをお楽しみください!
日にち:2016年10月11日(火曜)
場所:吉祥寺スターパインズカフェ 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
出演:Acousphere / Acoustic Sound Organization / Aerial / Sonascribe
時間:Open 18:00 / Start 19:00
前売り ¥3,900+1drink / 当日 ¥4,900円+1drink
詳細はこちらをご覧下さい!

2014年2月12日水曜日

司馬遼太郎『街道をゆく 本郷界隈』

ソチオリンピックの開会式に安倍首相が出席。
後の北方領土問題会談を睨んでのことらしいですが。
おりしもこの本郷界隈という本に北方探検家の近藤重蔵の墓が
あると言う記述があって、思わずのめり込んでしまいました。

近藤重蔵1771年から1829年
この人は『死んだら魂魄は樺太に飛行し、其土にとどまりて、境辺を守護す』
と言ったそうです。
最晩年は獄中にあったそうで、幕府の忌諱にふれ、近江の大津藩にあずけ
られていたとか。
獄中、よく千島列島のエトロフ島経営の苦心談を物語り、幕府の
役人は腰抜けだから、いずれあの島もロシア人が横領してしまう
だろう、と言ったそうです。
その通りになってしまいましたが。

重蔵はエトロフ島の開拓者でもあり、ロシア人が勝手にやってきて
標柱を立てたのを倒し、『大日本恵土呂府』という木標をたてた
そうです。

さて、この標柱ですが。
ニコライ・Pレザノフ(1764〜1804)が日本を開国させ、日本から
物資を運ばせればいい・・・ということに異常な熱意を持って奔走
し始めたことが始まりだそうです。
この男は居丈高で常に行動力がありました。
元来が宮廷の官吏でした。
ところがイルクーツクに出張して、土地の毛皮商人と癒着し、その
女婿になります。
そして、皇帝の親書をとりつけ、皇帝の軍艦2隻借りて、勅使として
はるか長崎にやってきます。
これが、文化元年1804年のこと。
しかし、当時の長崎奉行はこれを冷遇し、半年も待たせ、皇帝親書を
突き返してしまいます。
そのため、かれの部下は樺太を襲い、エトロフ島の日本村を襲撃し、
また利尻・礼文島沖において日本の船舶を攻撃して焼きました。

函館に行った時、ロシア人の多い事や、ロシア料理店の多さにも
驚きましたが、帰って来てから地図を観て愕然としました。
何と北方四島の近いこと。
モスクワの政府にとってはシベリアの軍事・行政組織に食料や
日用品を送ろうにも遠すぎたために、この世界最大の領土は
慢性の食料不足の状態にあります。
北方四島は魅力的でしょうねえ。

重蔵は大津藩でなくなりましたが、駒込の西善寺にも墓があります。
今の西善寺のあたりは町名変更で文京区向ヶ丘1丁目になっています。

札幌の知人のお婆ちゃんはロシア人を(ろすけ)と言って侮蔑した
らしいですが、いつの時もお隣さんは利害関係が密接なだけに
仲良くは行かないのでしょうね。
ロシアにとっても大事な要衝の地ですから、そう簡単に返すはずも無い
でしょうし・・・。