Acousphere Live 2016.10.11 吉祥寺Star Pine's Cafe

2016年10月11日(火曜) 吉祥寺スターパインズカフェにてスペシャルライブイベント「Acousphere with Friends」を開催します! 
Acousphere Recordに所属するアーティストが一同に集うライブをお楽しみください!
日にち:2016年10月11日(火曜)
場所:吉祥寺スターパインズカフェ 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
出演:Acousphere / Acoustic Sound Organization / Aerial / Sonascribe
時間:Open 18:00 / Start 19:00
前売り ¥3,900+1drink / 当日 ¥4,900円+1drink
詳細はこちらをご覧下さい!

2020年2月29日土曜日

回避型人類の登場「ネオサピエンス」

人類は700万年前にアフリカで誕生した。そして、20種を超える種が誕生しては
絶滅してきた。
240万年前のホモハビリスの頃から脳が増大し、加速する。
180万年前に更に進化し、ホモエルガスターがアフリカを出て、世界中に広まる。
30万年前ホモサピエンスは世界中に散らばり、独自の進化を遂げた種からではなく、
アフリカに留まっていた種から生まれた。
7〜8万年前、アフリカをでて全世界に広がっていく。
4万年前、ネアンデルタール人が絶滅すると、もはやその地位を脅かすライバルはなく、
現生人類であるホモ・サピエンスの天下となった。

今まで(アフリカを出た猿だけが人類になった。)という定説にかなり感動していたので、
これで合点がいったと言うか、そうなんだ〜と興奮してしまった。

さて、この壮大な進化がここ一世紀の間に相当進んでいるんだそうです。
1世紀って確か百年ですよね。この100年の間に人類の性格がずいぶんかわってきて
いますよね。
電車に乗ればほとんどの人がスマホを見ている。新聞や文庫を読んでいる人など皆無
に等しい。小さい子供を連れているお母さんが子供そっちのけで、スマホを見入って
いる。特に交差点などでこれをやられると気が気ではない。
一度、注意した事があるけど、迷惑そうだったので、こういう場面に遭わないように
こちらから逃げているけど、私自身これでいいのか悩んでしまう。

こういうIT革命がもたらした回避型人間は単独生活が基本。
セックスをしない、子育てに関心がない。
集団への嫌悪と恐怖をもつ。
人より物、物より情報を好む、ルールと統制を重視する。
キレると何をするか分からない。
死を悲しまない。

ネオサピエンスとは他者との情緒的な関わりに喜びも関心も持たず、誰とも希薄な絆しか
持たないタイプなんだそうですが、これから、こう言う人間が増えていくとすると、どんな
未来が来るのか。
もはや、あらゆる社会システムがスマホを前提に構築されてしまった現在、この流れは
とまらないのですね。嫌だ、イヤダ。

2020年2月24日月曜日

街道を行く「近江散歩、奈良散歩」

新型コロナウイルスで大騒ぎの今。もし罹ったら自力で頑張って治すしかない・・・
という結論に達した。
そして、今 思い出すのが、5年前の一ヶ月の入院の思い出。
しかも、この頃、この司馬さんの近江散歩に出ていた東大寺の上司海雲さんの話題。
司馬さんは上司海雲さんの文章に「渾身の明るさがあふれている。」と評している。
「私は悪性の貧血というめずらしい難病で、昨年から阪大の付属病院で御厄介になって
いるのだが病院の夜ほどおそろしいものはないと言う事を初めて知った。」

東大寺の高僧であるこの人がこんな弱音を吐くのかと驚いたし、安心もした。
私はというと、この入院初日、激しい痛みがよなかに襲ってきたら、どうしたらいいのか
・・・しかし願いも叶わず、また激しい痛みが襲ってきた。
看護婦さんを呼ぶと直ぐに夜勤の女医さんが駆けつけて、点滴を打って下さった。

そうか、夜勤の先生がいつでも待機して下さっているのだ。
この後、心配は見事に吹っ切れた。

上司さんの文章は更に続きます。
「深夜の病室は、得体の知れぬ音が起こっては広がる場所だ、それも患者の呻きとか、
付添人の草履の音とかと言った正体の知れた物音ではない。・・・実はその音は、
自分自身の肉体や精神の内部から起こって来るものらしい。熱の上がり下がりや、脈はく
の緩急、熱と汗と痺れと耳鳴りと幻覚と幻聴、更には揺れ動く生と死に対し、体と心が
闘っている物音だ」

あの入院の頃、まさにこの文章を読んで、妙に納得がいったのです。
ところが今回、何気に手に取ったこの本。
しかも、まさにこのページを偶然にも開くと言うのはどう言う事なんだろう。
このページを開いて、思う。

私は見事克服しました・・・ということよりも、司馬さんはこの人の素晴らしさを
こんな言葉で締めくくっています。

「人間の弱さをひらたく肯定する心の佇まい」

2020年2月7日金曜日

内田樹『生きづらさについて考える』

若い人が感じている「生きづらさ」は内田さんによれば、若い人が『正しい位置にいない』
事で生じる心身の歪みがもたらす詰まりや痛みだと言っています。
詰まりや痛みを感じない場所とは
「自分が機嫌良く居られる場所」を見つける事。
そこに居ると、次の動きについての選択肢が多く、可動域が広い場所であるという事。
「気持ちの良いポジション」と言うのは身体の中に生じる強張り、詰まり、ゆるみ、
ずれ、痛みと言った違和感や不快感を順番に消していって、「ギアがニュートラルに
入ったような感じ」だとおっしゃっています。
このような状態はつまり、自分は何が好きで、何をしていたら、生きている感じが
するのか、自分らしく生きることの勧めなんでしょうね。そのためにはいろいろなこと
を試す、自分が好きな事を先んじてやっている先輩に聞いてみる。その為にはどんな
訓練が要るのか、やってみる。
機嫌良く生きられる場所ってどんなところか、考えるのは大切なんですね。
さて、果たして私はどうなんだろうな・・・。

2020年1月29日水曜日

司馬遼太郎『三浦半島記』

三浦半島と言えばやはり鎌倉でしょうね。
貴族文化が終わり、武士が台頭して来て、鎌倉幕府が開かれる頃、
仏教も奈良、平安の時代の豪華なものから、誰にでもわかる、救済される
簡潔で、直截で、勁いものとなった・・・と司馬さんは仰っています。
法然、親鸞、一遍、日蓮、英西、道元さん
仏像も今までのような嫋やかなものから、強い、強面の仏像に変わってきます。
仁王像などはこの時代のものなんでしょうねえ。

私は以前、熱海の梅園に行った時、そこの一角にある美術館に行ってみました。
そこに美術館があるなどとは思っても見なかったのですが、案外そういう時って、
思わぬ感動がまっているものなんですね。
以前から気になっていたんです。
『役小角』
読むのはエンのオズヌ
鎌倉時代の修験者。この人の大きい木彫り?の像が部屋の真ん中に座していて、
圧倒的な存在感をはなっていました。確か有名な彫刻家の作品だと書いて
あったのですが、お名前は忘れてしまいました。
また、この役小角に逢いに行ってみたいな。


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2020年1月23日木曜日

『1Q84』の「青豆」

作家さんと言うのは登場人物やお店の名前のつけ方が実に上手いですねえ。
村上春樹さんの小説のなかのバーの名前は『麦頭』。実に上手い。
それでも、村上春樹さんの作品の中の名前で苦手なのが、ネズミ。
出て来る人物の名前が『ネズミ』と言うのはチョット落ち着かない。

今までで、

思わず笑ってしまったのが、よしながふみさんの『ニセたんデパート』
言わずと知れた伊勢丹のことと思うのですが。可笑しくておかしくて、周りの人
を、ド突いて顰蹙を買った覚えがあります。

名前の効果と同じように比喩の上手い作家も良いですね。
村上春樹さんは比喩の天才、レイモンド・チャンドラーさんに学んだと仰っています。
『比喩と言うのは意味性を浮き彫りにするための落差である。
・・・ここでストンと上手く落差を与えておけば、読者はハッとして目がさめるだろうと
読者を眠らせる訳にはいかないからここで、適当な比喩を持って来る訳。
文章にはそういうサプライズが必要なんです。』

羊をめぐる冒険でも『羊男』と言うのがでてくる。
一体コイツはどんな奴なんだと頭がグラグラした事を覚えていますね。
想像力のない私にはどういう人物像を描いたら良いのか戸惑ってしまった。

2020年1月22日水曜日

木兎は黄昏に飛びたつ

川上未映子さんが、初めてインタビューに挑戦して、村上春樹さんに色々聞いている。
とても心地よい、濃厚なお話しが聞けておもしろかった。
川上未映子さんも流石に文章を書く方だけに言葉の選択が研ぎ澄まされていて、聴きどころ
が立派。お若いのに、頭の良い人というのは洗練されているのだなあと感心しきりでした。
村上春樹さんも同じ作家の川上さんに真摯にこたえられていました。
中でも、
ジョイスの『イマジネーションとは記憶のことだ』という言葉を引用して、意識したものも、
意識しなかったものも一かたまりづつそれぞれキャビネットにドンドンはいっていくのだと
仰る。それを創作の時に引き出す・・・というより自然に出て来る。
書く人も書かない人も実はキャビネットをちゃんともっている。

けれど、ある程度、年を重ねないとキャビネットの数がふえないのでは・・・とも、凡人の
私には思えるけど、若くても鋭い感性とか審美眼とでも言うのだろうか、キチンと考える癖が
ないと大したキャビネットになり得ないのではと思う。
チョット話がそれるけど、随分前に向田邦子さんのエッセイの中に『引出し』と言うのがあって、
中に『う』という項目がある。食いしん坊で有名だった向田邦子さんは美味い情報があると
必ず、メモをこの中に放り込んでおく。今ならスマホのメモに入れておくのだろうけど、
私も真似をして暫くそう言う箱を手元に置いておいた事があった。
私にはこの程度の
キャビネットしかおけないな。

2020年1月19日日曜日

2019年9月12日木曜日

お寿司屋さん

昔から都市伝説のように言われてきたことだけれど、
『女の人は手が温かいから、寿司屋には向かない』
が、これって実は本当ではなさそうだ。

かなり昔に義理の妹とクッキー作りに挑戦している時、
小麦粉とバターを練っていたら、彼女のクッキーのタネは
見事にネチョネチョしてきて、型を作るところでは無くなった。

私は初めて自分の手が冷たいのだと分かった。
それ以来、生地を纏めて、型を作るのは私の仕事となった。

さて、今日の産経抄では面白い記事が載っていた。
出版社の社長が46歳で転身して実家の寿司屋を継ぐという。
出版という競争の激しい社会にあって、ここまで努力をして、
作り上げてきた会社を諦めて一からやり直しするこの決断の凄さ。
人はそんなにかんたんにリセット出来るものではないですよね。
でも、そんな荒波を超えてきた人だから、やり通せるのかもしれません。
この白形知津江さんにエールを贈りたいです。
頑張って下さい。

2019年8月20日火曜日

空海

久し振りに高村薫さんの『少女A』を読んで、この人が空海について書いた本があったな

と探してみました。

高村さんは阪神淡路大震災に遭いました。

そして、東日本大震災の後3年後に福島に入る事が許された事をキッカケに

空海の周辺を探ってみようとの思いに駆られたようです。

『・・・長らく、近代理性だけで生きてきた人間が人間の理性を超えたもの、言葉で言い当てる事が

出来ないものに直面し、その事を身体に刻んだ。

以来、手探りで仏教書をひもとき、仏とは何かと考え続けて、今日に至っているが、それでも、信心

なるものには今なお手が届かない。』

そんな訳で、高野山に行って見ようと思い立つのですね。

司馬遼太郎さんは空海を世界一頭の良い人と評しています。

空海が長安の都に入り、高名な恵果阿闍梨に教えをこうたのは余りにも有名な話ですね。

初対面の空海に6月には胎蔵界の灌頂を、7月には金剛界の灌頂を、8月には阿闍梨位の伝法灌頂を

矢継ぎ早に行ったそうです。全部教えを乞うのに、何十年もかかるというのに。

千人以上の弟子の中で空海一人に自分の命をかけて授けると言うのは

運命、もしくは奇跡でしょうね。

こののち空海は急ぎ日本に戻りますが、これが最後の遣唐使の派遣

しかも、空海はまだ一年以上唐にいなければいけないのに、強行してかえってきます。

その後、恵果も亡くなって仕舞います。

しかし、こういう事実を中國の人はどう思っているのでしょうね。

空海

久し振りに高村薫さんの『少女A』を読んで、この人が空海について書いた本があったな

と探してみました。

高村さんは阪神淡路大震災に遭いました。

そして、東日本大震災の後3年後に福島に入る事が許された事をキッカケに

空海の周辺を探ってみようとの思いに駆られたようです。

『・・・長らく、近代理性だけで生きてきた人間が人間の理性を超えたもの、言葉で言い当てる事が

出来ないものに直面し、その事を身体に刻んだ。

以来、手探りで仏教書をひもとき、仏とは何かと考え続けて、今日に至っているが、それでも、信心

なるものには今なお手が届かない。』

そんな訳で、高野山に行って見ようと思い立つのですね。

司馬遼太郎さんは空海を世界一頭の良い人と評しています。

空海が長安の都に入り、高名な恵果阿闍梨に教えをこうたのは余りにも有名な話ですね。

初対面の空海に6月には胎蔵界の灌頂を、7月には金剛界の灌頂を、8月には阿闍梨位の伝法灌頂を

矢継ぎ早に行ったそうです。全部教えを乞うのに、何十年もかかるというのに。

千人以上の弟子の中で空海一人に自分の命をかけて授けると言うのは

運命、もしくは奇跡でしょうね。

こののち空海は急ぎ日本に戻りますが、これが最後の遣唐使の派遣

しかも、空海はまだ一年以上唐にいなければいけないのに、強行してかえってきます。

その後、恵果も亡くなって仕舞います。

しかし、こういう事実を中國の人はどう思っているのでしょうね。