Acousphere Live 2016.10.11 吉祥寺Star Pine's Cafe

2016年10月11日(火曜) 吉祥寺スターパインズカフェにてスペシャルライブイベント「Acousphere with Friends」を開催します! 
Acousphere Recordに所属するアーティストが一同に集うライブをお楽しみください!
日にち:2016年10月11日(火曜)
場所:吉祥寺スターパインズカフェ 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
出演:Acousphere / Acoustic Sound Organization / Aerial / Sonascribe
時間:Open 18:00 / Start 19:00
前売り ¥3,900+1drink / 当日 ¥4,900円+1drink
詳細はこちらをご覧下さい!

2013年5月10日金曜日

悠久の大地


かつて、さだまさしさんは
"お祖母さんは馬賊でした。
毎日馬に乗って草原を走り回っていました。"
と何かの番組でお話ししていました。

一方司馬さんは蒙古語を勉強していたそうです。
モンゴルの悠久の草原に憧れていたとも仰言っています。

私達日本人は西域とか、楼蘭とか、兵馬俑、シルクロード、
そして、歴史上の人物、秦の始皇帝、陳勝、呉広、
項羽、劉邦などの漢字文化に触れ、そのたびに同類としての
共感を覚え、そのロマンに何の困難もなく浸ることができます。

"アラビアのロレンス"が疾走したあの砂漠ではなく、同じ
モンゴロイドの隣人がラクダではなく、馬に乗り、羊の
群れに同行して簡易な生活を営んでいたあの草原。
広い大地、まっすぐに立ち上る炊飯の煙、羊の群、沈む太陽、
疾駆する馬の後に残る盛大な煙、何棟かの簡易な住宅、ゲル。

司馬さんは『長安から北京へ』のあとがきで
"幼い頃、漢文を習っていて、文王も子路も蕭何も虞美人も
李白も安禄山も杜甫も文天祥も、みな自分たちが共有する
過去に棲息し、とても外国人とは思えなかった。"
と書いていました。
そして、"私は海の向こうで中国を眺めていたにすぎない。
やがて、多くの日本人が中国へ行くようになったが、私は
別に行きたいとは思わず、その機会にも恵まれなかった。"
と書いていました。
ところが、1975年日本作家訪中団の一員として、5月8日に
皮肉にも行きたくないと言っていた中国へ旅立ちます。
これがあとで文章にもなり、NHKの『シルクロード糸綢之路』
や『秘境シルクロードの誘い』の撮影や放送のきっかけになります。

実地取材に出かけた井上靖さん、陳舜臣さん、司馬遼太郎さん
の様子は司馬さんの本を読むと実に面白くて、目から鱗の発見
に富んでいます。
司馬さんは一人の少女に聞きました。夜など蚊が多いのでは?
と聞くのですが、"蚊"という概念がなく、話が通じなかった・・・
ようなことが書かれています。
砂漠のような湿気とは関係のない処ではそういう小さい虫など
発生しないのだと司馬さんは感心します。

私は今、『項羽と劉邦』を読んでいますが、NHKのシルクロード
の放送の時の石坂浩二さんのナレーションと確か喜太郎さん?
のBGMだったかと思いますが、このメロディーとその声が、
読んでいる耳の後ろに流れてきて、実に楽しいのです。

さて、この項羽と劉邦の本はお風呂に入って、腰湯をする時が
楽しい。
湯煙がたっている中で、時折チャポンという効果音に嬉しくなって、
『今日は入浴剤"旅の宿、白浜"』を使おうかな!
私のような小者は悠久のシルクロードをこんな演出で味わう
ことしか出来ないのです。

瀬戸内寂聴さんは出家してから、あの玄奘三蔵の通った路
を歩きとおしたそうですから、司馬さんより凄い。






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