作家さんと言うのは登場人物やお店の名前のつけ方が実に上手いですねえ。
村上春樹さんの小説のなかのバーの名前は『麦頭』。実に上手い。
それでも、村上春樹さんの作品の中の名前で苦手なのが、ネズミ。
出て来る人物の名前が『ネズミ』と言うのはチョット落ち着かない。
今までで、
思わず笑ってしまったのが、よしながふみさんの『ニセたんデパート』
言わずと知れた伊勢丹のことと思うのですが。可笑しくておかしくて、周りの人
を、ド突いて顰蹙を買った覚えがあります。
名前の効果と同じように比喩の上手い作家も良いですね。
村上春樹さんは比喩の天才、レイモンド・チャンドラーさんに学んだと仰っています。
『比喩と言うのは意味性を浮き彫りにするための落差である。
・・・ここでストンと上手く落差を与えておけば、読者はハッとして目がさめるだろうと
読者を眠らせる訳にはいかないからここで、適当な比喩を持って来る訳。
文章にはそういうサプライズが必要なんです。』
羊をめぐる冒険でも『羊男』と言うのがでてくる。
一体コイツはどんな奴なんだと頭がグラグラした事を覚えていますね。
想像力のない私にはどういう人物像を描いたら良いのか戸惑ってしまった。