Acousphere Live 2016.10.11 吉祥寺Star Pine's Cafe

2016年10月11日(火曜) 吉祥寺スターパインズカフェにてスペシャルライブイベント「Acousphere with Friends」を開催します! 
Acousphere Recordに所属するアーティストが一同に集うライブをお楽しみください!
日にち:2016年10月11日(火曜)
場所:吉祥寺スターパインズカフェ 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
出演:Acousphere / Acoustic Sound Organization / Aerial / Sonascribe
時間:Open 18:00 / Start 19:00
前売り ¥3,900+1drink / 当日 ¥4,900円+1drink
詳細はこちらをご覧下さい!

2010年11月5日金曜日

デミョ・コサン・カラ・モソ

水上勉さんの『土を喰らう日々』という本の中に
タケノコについての章があります。

食べるには孟宗竹がおいしい。
そして、大久保恒次さんの『うまいもの歳時記』には
タケノコについての蘊蓄があると紹介しています。

でも、それに拠れば、タケノコの味は
《デミョ・コサン・カラ・モソ》の順においしいと
書いてあるのを不服として、食べるのは孟宗竹が
美味しいのにと、不満を述べているんですね。

で、デミョは大名竹
コサンはほていちく
カラははちく
モソは孟宗竹
のことらしいのですが、初めて聞きますねえ。

水上さんは小さい時、
貧乏な大工の息子として育ったそうですが、
隣の家のタケノコの林を羨ましく思いながら眺めたとか、
9歳の時に預けられたお寺にはタケノコの雑木林があって、
いつもそこにタケノコを掘りに行かされ、
タケノコ料理を作らされた話を情感豊かに語っておられます。

その想い出が大きいからか、
東京の自宅にも竹を植え、
仕事場の軽井沢にも植えて、自分で料理をし、
季節ごとに味わっていたそうです。

我が家にもかつて、孟宗竹の林がありました。
《雨後のタケノコ》というように強くて成長の早いこの方は
ときおり困り者にもなります。

ある時
床の間のタタミの床が変。
『ちゃんと、納まってないんじゃないの』
と持ち上がっている処を足でドン。
戻ってみれば又傾いている。
我が家の床の間の床は
どういう訳かタタミ一畳の広さもある。
そして、実際タタミで出来ている。
で、おかしいってことで、持ち上げたら
すぐ下は床下がのぞめる・・・
という作りになっていて、
はたして、この縁の下の力持ちはタケノコでした。
《良寛さんじゃあるまいし・・・》と
言われそうだけど、
これ、本当のはなし。
で、情け容赦もなく、切りましたけど・・・

あの頃少し大きくなり過ぎのタケノコを掘っては
タケノコご飯にしたり、
ワカメとの炊き合わせにしたり、
木の芽和えに(今でも山椒の木の芽が出ていると
大切に掘って一ヶ所に集めて植え直しています。)
したり、
そうそう、タケノコの千切りの卵とじとか、
そして、青椒肉絲ですね。

あの頃はタケノコなどは買うものだとは思いませんでした。
それに梅の木も紅梅、白梅、小梅(名前はしりませんけど、
小さい梅がなりました。)などがあり、
獲れるときは25kgも実って、
梅干し作りや、梅酒作りにおおわらわでした。

だから、梅も買うものだとは思いませんでした。
最近では義理の母が
《おにぎりなんて買うものだなんて思わなかった。》
と盛んにぼやいていました。
で、ばばあになった私は
《水なんて、買う物なの!》
とボヤイておりまする。