毎年、芥川賞も、直木賞も『どうせ・・・』
という諦めでパスしていたのだけど、今年は
書評を見て素直に読んで見ようかという気分
になりました。
文芸春秋の全文掲載に飛び付いて、早速読破
面白かった。
子供を育てた人でないと書けないな・・・と
いう感想が一番に来ました。
母親が、自分の子供でありながらもこの子供
を置き去りにして逃げたいという瞬間がある
という気持ちを、ごく自然に書いています。
そして、子供を育てている娘ないし、息子に
対して、母親や父親が、そして、世間が遠慮
なく、自分の経験や一般常識という得体の
知れない蘊蓄をぶちまける現実の禍々しさ
を包容力のあるタッチで描き上げています。
小野正嗣さん自身は小学5年、3年、年長、2
歳の4人の子持ちとか・・・。
流石にです。
ついでながら、この文芸春秋には寂聴さんの闘病記が載っていました。
脊椎圧迫骨折で半年寝込んだとの話。
何となく読んでしまいました。
今回の文芸春秋面白い。