Acousphere Live 2016.10.11 吉祥寺Star Pine's Cafe

2016年10月11日(火曜) 吉祥寺スターパインズカフェにてスペシャルライブイベント「Acousphere with Friends」を開催します! 
Acousphere Recordに所属するアーティストが一同に集うライブをお楽しみください!
日にち:2016年10月11日(火曜)
場所:吉祥寺スターパインズカフェ 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
出演:Acousphere / Acoustic Sound Organization / Aerial / Sonascribe
時間:Open 18:00 / Start 19:00
前売り ¥3,900+1drink / 当日 ¥4,900円+1drink
詳細はこちらをご覧下さい!

2010年12月21日火曜日

角田ワールド

"角田ワールド"にはまり始めている。
『ロック母』
『八日目の蝉』
『空中庭園』
『3面記事小説』
『対岸の彼女』
を一気に読んでみた。
『対岸の彼女』はなんと二度目だった。ショック。

この中の『ロック母』は暗い、くらい、とてつもなく
暗く、よくこんなに暗い結末で平均でいられるもんだ
と半ば呆れ、半ば尊敬する…。
特にこの文庫本に収められている『夕べの神様』は
1992年の芥川賞にノミネートされたそうだが、編集者が
いう簡単なアラスジが
《グレた娘が家に火を放って逃亡する》
というまとめ方に筆者自身ががくぜんとする、という
くらさ。

角田さんの小説を始めからいつも読んでくれて励まし
続けてくれた一編集者がいた。
このヒトがある時言ってくれたそうである。
『貴方の作品は厭世的だ。
こんなに世の中を嫌ってもしょうがないだろう。
今世の中に残っている小説はみんな希望を書いている。』

確かに『夕べの神様』はその最たるもので、娘が火を
放って逃げて、お終いになる。

そののち、角田さんは『対岸の彼女』で
今信じていることではなく、何を信じたいかを
思い、最後に希望を書いた。
それが直木賞を受賞することになる。

この角田さんは言います。
人と人との関わりを書きたい。
人と時代の関わりを書きたいと。
そして、にんげんの資質を問いたい。
人は何か問題があった時、対処の仕方がそれぞれ
違う。
これはどうしてなのだろうか。
何故この人はそう考えるのか。
何故、この人はそんな処にプライドをかけるのか。
なぜ、この人はそんな事を恥ずかしいと思うのか
この資質の違いは遺伝か、後天的なものなのか。

そして、角田さんが今思うのはどんな問題があった
としても、ここにこんなに風に存在しちゃう限り
だから、しょうがないじゃん、
ポジティブに生きるよりしょうがないじゃん、
ということだとおっしゃっています。

この時代の家族にとって、一番肯定的な
答えは
『子供を産もう』
ではないか。
もう一人の世界を見る目が必要ではないか。

確かに彼女の小説には
『どんなに環境が厳しくても、子供を育てよう』
が救いになっている。


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