公務員をしていた父親がある時、突然仕事を辞め、
"ラブホテル"を経営する。
こういう周辺で生活をしていたこの作家さんの
桜木紫乃さんが、周辺で見聞きした事を元に
底辺の人達の哀しくも、そして、愚かではあるが、
一生懸命な姿を過酷な筆でもって描き出した。
この桜木さんは面長のスッとした美人です。
この方がこういう筆を振るうとはとても思えない。
容赦なく、ずばずばと切り込んで行って、読む
こちら側としてはどこに目を向けていいのか、分からなく
なります。
ようやく、この世界に慣れる頃に終幕を迎えます。
私には矢張り、気高い人間の賛歌を謳う作品の方が
癒しになりますね〜。