Acousphere Live 2016.10.11 吉祥寺Star Pine's Cafe

2016年10月11日(火曜) 吉祥寺スターパインズカフェにてスペシャルライブイベント「Acousphere with Friends」を開催します! 
Acousphere Recordに所属するアーティストが一同に集うライブをお楽しみください!
日にち:2016年10月11日(火曜)
場所:吉祥寺スターパインズカフェ 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
出演:Acousphere / Acoustic Sound Organization / Aerial / Sonascribe
時間:Open 18:00 / Start 19:00
前売り ¥3,900+1drink / 当日 ¥4,900円+1drink
詳細はこちらをご覧下さい!

2013年11月7日木曜日

“過激な隠遁”高島野十郎評伝 その一

何十年も前に日曜美術館をたまたま観ていて、
初めてこの作家さんの名前を知りました。
この時にこの本の作家である川崎とおるさんが
高島野十郎との因縁を話していたことが妙に
印象に残りました。
野十郎の自画像と有名な?カラスウリの絵と
この川崎さんの偶然の邂逅の話が脳裏に残ったのです。

川崎さんは秩父の山で小脇にスケッチブックを抱えた
背広姿の紳士と立ち話をしました。
そのひと月後に上野の国立博物館にルーブル美術館展を
観に行くと、茶系の外套を翻すように出て来た彼に会います。
そして、その翌年渋谷のゴヤ美術展に出かけて、もう一度
出会います。
老紳士はゴヤの絵を説明し、その後近くの青山のアトリエ
に誘います。
後に高島さんは真顔で
『これはもう運命だよ。』
と言ったそうな。

画壇にも属さず、ヒトメを避けるような"遁世という過激な"
生き方をした高島野十郎。
しかし、この川崎という、いち文学研究者との因縁の出会いによって、
この野十郎の素晴らしい絵や激しい生き方が世に紹介されました・・・。

この本の表紙に載っている絵は『壺とりんご』
こういう絵を"静物画"とか、"STILL LIFE"とかいうそうですが、
野十朗は空海が好きで、かなり深く読み込んでいました。
空海の思想の影響とでも言えるでしょうか、この人の絵を観ていると
宗教心が染み出てくる感じがします。
こういう絵を写実主義という言葉ヒトコトで片付けられません。
でも、とにかく私は好きです、こういう作品が。