亡くなられたのですね。
実にさっぱりとした、
爽快なお人柄であったそうです。
時々、テレビの画面に出てらした
その時もちょっとべらんめえの語り口に
気性の豪快さに
"いいな"と思いました。
この人は早々に55歳で引退して、
読書三昧を楽しんだのですね。
名エッセイストとしてつとに知られて
いたこの人は、数々の本を出して
おられますが、
彼女のこの見識の深さや
独特の生き方は女優時代に
多くの監督や名優との交流から
熟成させたものと思われます。
この人を思う時、考えさせられるのは
知識欲。
松山善三さんと結婚間もない頃、
彼女が新聞の中から読めない漢字を
見つけ出し、それがどう読むのかを
確かめているのをご主人が発見して、
小学校にも行かせてもらえず、
字を覚えることが悲願であった
彼女を愛おしく思うのです。。
そして、この時、辞書というものが
あることを知らなかった。
善三さんは自分の古い辞書を渡して
どう使うかを教えたというのです。
貧乏書生監督見習いだった
松山善三さんと結婚をして、
幸せな後半生を送ることができたのは
彼女が人生に必要なものが何かを
子供時代に引き取られて、
5歳で子役に使われ、
厳しい叔母に
"勉強なんて、いらない、
お金さえあれば幸せだよ"
と言われて、黙々と
働いてきた人生から得た
教訓で培われたからでしょう。
高峰さん、素晴らしい女優さんでしたね。
ご冥福をお祈りいたします。