入院中に『この位の軽い本でも如何?』と
姉が差し入れしてくれたのが、これ。
色々騒がれて、漫画にもなっているし、テレビ?
(多分)いや、映画かな〜。
何だか色気のないショートカットの女優さんが
この主人公の"栞子"をやるとかで、やたらテレビに
でているけど、興味がなかった。
でも、読んでみると、結構暇つぶしにもってこい
だった。
いや、それは失礼だろう。世の中で流布している
日本人の常識とも言える日本文学の知識が網羅されて
いる。恥ずかしいけど、半分も読んでいないな、と
ため息。
どうも私の読む本は偏っているな〜。
しかし、今更、常識的な基礎レベルを埋めようとは
思えない。なんせ、もう、遅いだろう。
で、この本は『なんとか鑑定団』と同じように
古書にも何百万もつくらしく、その訳が面白く
語られている。
そして、その本にまつわる原作者の思いや所有している
人の思いを実に見事に描いている。
ただ、やはり、モノを蒐集する人のコダワリや熱情に
共感出来ない自分がこっちに取り残される。
司馬遼太郎さんはいみじくもこんな言葉を使って揶揄
されていた。
玩物喪志(がんぶつそうし)