Acousphere Live 2016.10.11 吉祥寺Star Pine's Cafe

2016年10月11日(火曜) 吉祥寺スターパインズカフェにてスペシャルライブイベント「Acousphere with Friends」を開催します! 
Acousphere Recordに所属するアーティストが一同に集うライブをお楽しみください!
日にち:2016年10月11日(火曜)
場所:吉祥寺スターパインズカフェ 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
出演:Acousphere / Acoustic Sound Organization / Aerial / Sonascribe
時間:Open 18:00 / Start 19:00
前売り ¥3,900+1drink / 当日 ¥4,900円+1drink
詳細はこちらをご覧下さい!

2014年10月30日木曜日

ビデオ『あなたを抱きしめる日まで』

007でお馴染みのジュディ・ディンチさん主演
の『あなたを抱きしめる日まで』。
単に我が子を訪ねて幾千里・・・という
行ってはすれ違い、訪ねては間違い、なんていう
韓国版のシツコイお涙頂戴ではありません。

主人公と一緒に訪ね歩くジャーナリストとの
宗教論争と思いきやそうでもありません。
普通に生活する人の常識と言うか、固定観念
というか、心の奥底に刻まれているキリスト教
の教えを堅く守って来た1人の老婦人と自由
に発想する元BBCのキャスターとの触れ合いが
何とも言えない輝きを放っています。
ここにはパパラッチの様な悪辣非道な報道記者
はいません。
そして、迎え撃つ老婦人も頑迷ではありません。
ただただ、息子に手放した理由を説明して謝
りたいという思いを強く持った母親です。
ネタバレかも知れませんが、息子がゲイだった
事を周りは恐る恐る知らせますが、母親は
全く動揺もしないで、
『でしょうね、あの子は繊細だったから・・』
と一言呟きます。
ここにこの母親の深い想いが見て取れますね
ずっと、ズット考え続けて来たからこそ、
この場面でこう言えるのだと。
このお話は実話だそうで、ずっと昔、アイルランド
から米国に沢山の養子が貰われて行ったそうです。
映画は勿論虚構です。ストーリーの本筋は
実話でしょうが、断片的に語られている会話
はそのものではないでしょうね。
ここには実に小気味よい会話が出てきます。
イギリス人特有の皮肉や、エスプリがふんだんに
出てきて、その一言、ひとことを書き留めた
い気になります。

さて、唐突に私の好きな司馬遼太郎さんの
話になります。
坂本龍馬が西郷さんと話合いに行く日の前、
思い悩んでいる龍馬の為におりょうは宿の
菊の花を全部ちょん切って袋に詰め、枕に
します。グッスリ眠って貰いたいとの想いが
そうさせるのですが、龍馬は怒ります。
花を全部千切ってしまう事をおこったのです。
側でおりょうさんはさめざめと泣きます。
龍馬はそっと抱きしめました・・・と言うところ
は司馬さんのフィクション。
いい場面ですが、後の人がこれを史実として
全文引用した時は司馬さんは削除してくれと
厳しく頼んだそうです。
余談ですが、坂本龍馬は龍の漢字ですけど、
司馬さんの本は『竜馬』です。

ともあれ、大人が観るべき良い映画でした。
人はいつでも殻を破って、柔らかい頭で居な
ければいけないのですね。
そうは思わない、ああは考えたくない・・・
というのは実は自分を苦しめることになるのかも。