Acousphere Live 2016.10.11 吉祥寺Star Pine's Cafe

2016年10月11日(火曜) 吉祥寺スターパインズカフェにてスペシャルライブイベント「Acousphere with Friends」を開催します! 
Acousphere Recordに所属するアーティストが一同に集うライブをお楽しみください!
日にち:2016年10月11日(火曜)
場所:吉祥寺スターパインズカフェ 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
出演:Acousphere / Acoustic Sound Organization / Aerial / Sonascribe
時間:Open 18:00 / Start 19:00
前売り ¥3,900+1drink / 当日 ¥4,900円+1drink
詳細はこちらをご覧下さい!

2014年5月12日月曜日

『予想どおりに不合理』その4 自制心

1992年から2004年にかけて、55歳以上のアメリカ人の負債率は
どの年齢層より、急激に上昇した。

博士は今度は『目先の満足と自制心について』説明している。
お金を使わない方法として、色々書いているが、へえ〜と思える
『氷のコップ』療法とかもある。水の入ったコップにクレジット
カードを浸し、冷凍庫へ入れる。何か買いたくても、氷が解ける
のを待たなければならない。電子レンジにいれようものなら、
磁気ストライプが壊れてしまう。
あまり感心はしないが、苦肉の策の一つなんでしょう。

しかし、現代では羞恥心の形がかわりつつあって、ある学生は
クレジットの借金が22302ドルになっているのに気付いて、早く
みんなに知らせたくなってしまったそうだ。家族には一切、知らせ
ないのに、ブログには書きたくなる。そして、他人の意見に頼ろうと
するんですね。
使い過ぎを阻止する方法はいくらでもあるが、項目毎の出費を
こまめに記録することなど、『自制クレジットカード』として、
色々アドバイスがありそうだ。
そして、ある長生きの姉妹の話を例にあげて、長生きの秘訣を
聞いてみたら、一度も結婚しなかった事をあげている。
姉の方は、死ぬ程心配をしなければならない夫を持たなかったことだと
答え、妹は病院に近寄らない事だと答えている。

このアリエリー博士は自分の経験から、最もだと納得したと
いっている。
この博士はやけどの為に入院した時、輸血が原因で肝炎になってしまった
そうだ。この為に、手術の危険性が高まり、治療が遅れ、皮膚移植で多くの
拒絶反応がでました。そののち、調べた結果インターフェロン治療がいい
と解り、始めるのですが、これが壮絶です。
週3回のインターフェロン自己注射が必要となりました。
注射の後、発熱、吐き気、頭痛、嘔吐に'襲われます。
そんな訳で、6ヶ月の間、毎週月、水、金は薬を冷蔵庫から出して、自分で
注射をして、自分の部屋のハンモックに横たわり、嘔吐物を受け止める
バケツを用意する。発熱、悪寒、頭痛が始まり、何処かの時点で眠りに
落ち、翌日インフルエンザのような症状に苦しみながら、目が覚める。
そして、やおら治って、勉強に戻る・・・という生活である。
ここで、博士の言うには、毎回の注射の後、16時間の副作用に苦しむ
ことは目先のマイナスのことであり、治療によって将来的に治る望み、
これを長期的にはプラスの影響と考える・・・この二つの間の葛藤に
むきあっていた・・・と。

しかし、この実験を完全にやって、回復したのはこの博士ひとり
だったそうです。他の誰一人として、これを完璧にやれた人は居なかった
ただ、彼はこれをやるに当たって、博士は実に有効な方法をとっていた。
彼は奥の手があった。
来るべき恐ろしい注射を凌ぎやすくするために別の欲求と結びつける
工夫をしたのだそうです。
彼は大の映画好きのために、注射の後は悪寒も頭痛も始まらないウチに
ハンモックに飛び込み、大好きな映画がみられるぞ・・・という欲求
を注射に打ち勝つ道具にしたと言っています。

ある望ましい行動が目先のマイナスの結果につながる場合、たとえ
最終的な結果が非常に望ましいものであっても、その行動をとる
ように鼓舞するのはとてもむずかしい。
例えば、野菜たっぷりの食事が健康に役立つと思ってもなかなか
実行は出来ないし、ドーナッツに手を出すのをやめられない。

人間の様々な種類の欠点に打ち勝つには、長期目標のためにとる
べきあまり喜ばしくない行動に対して、目先の強力なプラスの
強化を与える奥の手を探すのが有効である。
博士の場合は副作用を感じる前に映画を見始めるのが、治療の不快さに
耐える助けになった。全てのタイミングを完璧に調整し、注射が
終わった瞬間に再生ボタンを押せるようにしていた。

デューク大学のラルフ・キーニー氏の最近の指摘によると、アメリカの
死因の第一位はガンや心臓病でもなければ、喫煙や肥満でもなく、
賢い選択が出来ず、自滅的な行動を克服できない事だと言って
いるそうです。
なるほど・・・。
で、続きます。