Acousphere Live 2016.10.11 吉祥寺Star Pine's Cafe

2016年10月11日(火曜) 吉祥寺スターパインズカフェにてスペシャルライブイベント「Acousphere with Friends」を開催します! 
Acousphere Recordに所属するアーティストが一同に集うライブをお楽しみください!
日にち:2016年10月11日(火曜)
場所:吉祥寺スターパインズカフェ 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
出演:Acousphere / Acoustic Sound Organization / Aerial / Sonascribe
時間:Open 18:00 / Start 19:00
前売り ¥3,900+1drink / 当日 ¥4,900円+1drink
詳細はこちらをご覧下さい!

2014年5月17日土曜日

『予想どおりに不合理』

次に博士は"私たちの品性"について考察している。

博士はわざわざ誘惑に誘い、不正直なことをさせるような実験
をして、みる。
例えば、質問を行って、何問正解したかを、自己申告させ、その正当数
と同じ数のコインをとっていってもらう。いくつかのパターンを変えて
実験すると、やはり、人はチャンスがあれば、多くの正直な人がゴマカシ
をするものだという事がわかった。
博士はこう分析する。
私たちは正直でありたいと思っている。しかし、こういう正直監視モニター
は大きな違反行為を意図した時にしか反応しない。もしくは繰り返せば、
大きく振れなくなってしまう。
ペンを1〜2本失敬する事は平気でも、たくさんのモノや、高価なモノ
には罪悪感がついてくる。

そして、世界は不正行為や欺瞞だらけで、
クレジット会社は金利をべらぼうに上げて、顧客から搾取しているし、
航空会社は破産申請をして、連邦政府に会社の窮地と年金の積み立て
不足を救ってくれるよう、もとめているし、
学校は砂糖たっぷりの飲み物で子供の過剰摂取や肥満が増えることを
知りながら、校内に自動販売機をおく事を擁護している・・・つまり、
飲料メーカーから、利益を得るためだ。

そもそも、この社会に置ける専門職というのは
専門をイミする、『プロフェッション(profession)』という英語で、
ラテン語で、『公に確信した』をイミする『プロフェッスス(professus)』
からきている。
つまり、自分の力を賢く、正直に使う義務を負ったとされる。

にもかかわらず、かなりの数の少数派の法律家が、『お金を貯めることに、
熱心で、狡猾だ・・・』だそうで、医療に関しては収益をあげるために、
不要な手術や、治療をおこなっていたりなど、枚挙にいとまが無い。
こういう傾向を無くすために、どうしたら良いか。
宣誓をさせた上で、実験をすると、ほんの少し、正直さが増すのだそうだが、
これをより効果的にするには宣誓や規則を誘惑の瞬間か直前に思い出させな
ければ、効果がない。

そして、人は現金を扱う時は慎重になるのに、他の代替貨幣やクレジットには
少し、鈍感になる。アメリカのクレジットカードによる利益は1996年の90
億ドルから2004年には過去最高の270億ドルに達している。
銀行アナリストの試算では2010年には新たな電子商取引が500億ドルに達する
としている。

もし、私たちが収益を最大にしようとし、経験を最高のものにしようと
つとめているのなら、何故沢山の自己破産がいて、晩年でも少しの資産も
無いのか。
『明日はもっと貯金しよう』などの対策もあるが、やはりそのようには
なっていない。経済学では理論通りだろうが、人は誰でも同じようには
行動しないし、誘惑にまけるものだ。

私たちはみんな自分がなんの力で動かされているのかほとんど分かっていない
ゲームの駒である。自分が舵を握っていて、自分が下す決断も自分が進む
人生の進路も、最終的に自分でコントロールしていると考える。
しかし、悲しいかな、こう、感じるのは現実というより、願望・・・自分を
どんな人間だと思いたいか、による処が大きい。

人が不合理であることは当たり前だが、だから諦めるのではなく、いつ何処で
間違った決断をする恐れがあるかを理解しておけば、もっと慎重になって、
決断を見直すように努力することもできる。

さてさて、この私はこの歳になって、今更だとは思うけど、自分の行動を
逐一分析して見る必要がありそうですねえ。