脳はわからない事があると、嘘をついたり、勝手に思い込んだり、
記憶自体ががあいまいになったりします。
武田鉄矢さんは言います。姿三四郎の映画の中でワンシーンが強烈だった。
三四郎が蓮の花が美しく咲くのを観て、気持ちを新たにするところがある。それが大変印象的だったのに・・・もう一度観てみるとそんなシーンは全くない。蓮の花は咲いていなかった。哲也さんにとっては
蓮の花は咲いていなければいけないシーンだった。だって、その方が
演出的には良い筈だと。
離婚をする人は相手の悪いところをスラスラとあげつらうが、かなり
都合のいいように、そして、作り話まで作ってしまう。
ところが逆にどうして結婚したかについてはあまり説明が出来ない。
これも、脳の思い込みによるものだそうですね。
さて、脳は常に動いていて、疲れないのですが、海馬には睡眠が必要
なのだそうです。海馬は一度入れた情報を寝ている間に整理して、分類して、次に役立てようとします。
情報を整理して、棚おろしをする間に人は夢をみます。
海馬が休養するのに必要なものがアセチルコリンです。
人は技術を習得する時は細切れに習って自分のものにします。これは
海馬を休ませながら、きれいに整理することで次につながるからです。
今日出来なかった事を寝る直前に確認する、そして、本人が眠って
いる間に海馬が自動操縦でうまくつなげてくれる。
そうやって、ある技術習得に必要な知識がつながっていく。
これはいくつになっても出来ることで、反対にやらなくなったら、つまり、興味をうしなったら、どんどん海馬はやせて行くんだそうです。いやはや怖いような嬉しいような・・・。